一瞬

「2089列車が間もなく梅ヶ谷駅を通過する頃だ。」
それまで何度も時計を確認していたが、もう時計にすら目をやる余裕はない。
天候は狙いの薄曇り。太陽は真後ろの位置だが、陽が出ると画面下半分は自分の立っている尾根の山影に入ってしまうからだ。
しかしあろうことか、通過直前になって雲が途切れて朝陽が見え隠れしだしたのだ。いつもとは逆のパターン。
「よし、今来い!」「あ~だめだ。」
何度心の中でそんな言葉の繰り返しをしただろうか。
「少し遅れてるのか?」「いかん、集中、集中。」
シャッターチャンスは一瞬。
レリーズを持つ手が汗ばむ。

kika6508.jpg

やがて坑道内に一瞬ライトの反射が見えたかと思った次の瞬間、DD51が勢いよく飛び出してきた。
896号機、懐かしのナンバー。
一瞬のシャッターチャンスに一喜一憂した荷坂峠での思い出のひとコマ。

2010.12 紀勢本線

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No title

このチャッター切るまでのハラハラドキドキ!! ホンマたまりませんね。登山してトンネル飛び出しを待つまでの緊張感!!現場でしか味わえないものです。この緊張感が好きで撮影してるんでしょうか?お互いに?!
12月半ばとなると荷坂峠の雑木が茶色く(?)燃えますね!? 昨日久しぶりに通りましたがやや過ぎた感がありました。
こうやって過去のものを見せていただくと当日は自分がどこで撮っていたのか・・・だんだん記憶が薄れてきてる今日この頃です。

Re: No title

紀勢の赤影さま
こんばんは。コメントありがとうございます。
そうですね、特に荷坂峠での撮影は色々な点でドキドキさせられましたね。だからこそ好き者?が集ったのかも知れません。
先日の再訪時の荷坂の紅葉は少し早かったですが、また機会あれば見てみたいものです。

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